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中小企業で働くワーキングマザーの日常

働きたくない女性には女性活躍推進の恩恵はないのか?

私には総合病院の小児科救急病棟で働く友人がいる。彼女もまた同じように2人の子持ちだ。しかし、両親や院内保育園などをやりくりして、どうにか夜勤もこなしながら働いている。ご主人も同様の勤務形態なので、2人の夜勤が重なるときは当然子供も院内保育園にお泊りする。

夜間、かかりつけ医がやっていない時間に(親の目から見て)重篤そうな子供を看てくれる医療従事者はとてもありがたい存在だ。ましてや、そこに同じような母親という立場で声をかけてくれたり、気遣ってくれる人がいるのは、何とも心強い。こういう人材には医療現場に居続けてもらいたいとどんなママでも思うのではないだろうか。

 

 

ママがママを「辞めようかな」に追い詰める

そんな友人が先日、「私の働き方を言うと、周りのママはみんな『私には無理だわ~』って言うのよね」とぼやいていた。た、たしかに、月に3~4回の夜勤をこなし、母親業もやって相当に忙しそうだ。さらに、仕事も救急病棟なので数ある診療科の中でも緊張感が高そうなことは、素人の私からしても想像がつく。でも彼女が腹が立つのはそこではないらしい。「別に私、相手に同じ働き方しろなんて思ってもないし、言ったこともないのに。結局、私には無理っていうのは、『私はやりたくない』ってことなのよ」と。

あーわかる、と思った。比較にはならないが、私自身も第一子・第二子ともにかなり早く職場復帰している(特に第二子は早生まれだが、その年の4月に復帰した)ので、周囲のしっかり育休を取るママからは「私にはできないわ~」と言われてモヤっとしたことを思いだした。なんだかその言葉の裏に、「母親としてそこまで子供を犠牲にできないわ」と言われているような気がするのだ。うん、これまた被害妄想的なんだけど、当たらずとも遠からずだと思う。例えば専業主婦のママに自分の働き方を話して、「私には無理だわ~」と言われたら、そのあとに続く言葉にもよるが、ちょっとモヤる気がする。

 

抜け出せない「小さいうちは…」の価値観

この友人も私も母親は専業主婦の家庭で育った。それゆえか、時代的になのか「母親は家にいるもの」という価値観が抜けきれず、一方で「でも…働き続けたいし、それが正しいはず」という深層心理と現実の行動の乖離に悩まされているのだ。

ずいぶん前に自民党が「育休3年」なんて案を出したように、まだまだ3歳神話は男性はもとより、私の中にもしぶとく生き続けている。女性の中には働いていてもいなくても、「やっぱり小さいうちは子供と一緒にいれる世の中に」という人も多い。

でも、その友人は「3年間育休なんて取ってたら、医療現場の最前線なんて怖くて戻れない」と言った。うん、たしかに「昨日まで3年間育休でした。」なんて人にゼーハ―言っている我が子の点滴とか任せたくない。もちろん復職研修とかあれば良いのだろうが、3年も休めばクリティカルな現場へ戻るモチベーションさえ下がってしまうのも自然だろう。

 

意義ある仕事をしている人だけ働けばいい?

子供が小さいうちは…論者の中には「医師とか看護師とか、社会的意義のある職業の人だけ働き続ければいい」とか、「男性の給料を上げればいい」なんて言う人もいる。その方が保育園に投入される税金も最小限で済むし、と。

でも、例えば世の中が「やっぱり子供が3歳までは親元でいるのが一番」という価値観が確立され、「でも、医療従事者は十分な保育施設を準備するので働けます」となったとして、私の友人が働き続けることを選ぶだろうか。答えはNOだと思う。なぜなら、母親が何より気にするのは「子供の気持ち」だからだ。自分がこの仕事をしているから世の中では「親元でいるのが一番」なのに預けられている…親にとってこんな辛いことはないだろう。

そして、私たちが働く女性の恩恵を受けているは何も小児科だけではない、出産でお世話になる助産師もそうだし、医療や福祉以外にも、たくさんある。例えば、女性が使いやすい車が増えたことだってそこで働く女性が増えたことが大いに関係しているだろうし、女性の導線に配慮した住宅が増えたのも裏に働く女性がいるからだろう。

 

女性活躍は働きたい女性だけのものではない。

そう考えると、いまの女性活躍推進は別に働きたい女性だけのためのものではない。もちろん、少子高齢化対策でもあるのだが、私たちが受けたいサービスや商品の向上につながるのだろう。少なくともミクロの視点では、私は前述の友人に同じワーキングマザーとしても、サービスの受け手としても、今の仕事を辞めてほしくないと思っている。もし私が仕事を辞めたとしても、彼女が働きやすくなるような動きがあれば全力で支持したい。

子供と一緒にいたい、それは自然な感情だと思う。でも、その価値観が絶対だという社会はけっこう危うい。私自身も実感しているが、働くママが「辞める」に傾くのは、忙しさやパートナーのこともあるが、一番ダメージが大きいのは子供を取り巻く環境や精神面だ。働き方や保育園をいくら特別に整備したって、社会や自分の中から「小さいうちは…」とか「共働きの家庭の子供は…」なんていう画一的な価値観がなくならない限り、私や友人は苦しみ続けるのかもな、と思っている。

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